ロゴ独歩の四季プロジェクト

このページでは写真とともに、独歩の愛した佐伯の自然をご紹介します。

佐伯市地図

佐伯地図 銚子渓谷 尺間山 元越山

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元越山

元越山から見た景色1 元越山から見た景色2

 元越山に登るのには、現在木立地区と色利地区から登っていく登山道があるが、独歩が登ったのは、浦代峠から登ったようである。途中道に迷ったが、土地の樵に出くわし道を聞き、登っていった。山頂近くの状況を次のように書いている。

 「登ること数町にして頂上に達せり。周囲に一樹一峰の遮るなく、これに加ふるに一等三角点(測里基)あり。梯子を登れば板を敷く六畳、眺望最便なり。されど、余らの最も愉快に感じて忘るるあたはざるは、頂上に達するやいなや、縹渺なる大海忽焉として双眸のうちに 入りたる刹那、高遠なる大観に対したる瞬間、一種言ひあたはざる感に打たれ、ほとんど涕泣せんばかりなりき。」視野がひらけ四国方面、九州の山々が望める名山である。

小川の銚子淵、滝に遠行

 銚子渓谷は佐伯の西方五里、中野村小川地区の山中にある。銚子八景と呼ばれ独歩当時より良く知られた名勝であった。

 独歩は二度の遠行を試みているが、第一回は佐伯に来て一月足らずの明治二十六年十月の二十二日であった。弟修二を連れ案内人を雇い三名で銚子淵を目指している。

 二回目は年も変わっての五月六日、目的は前回見なかった滝を目指し、新緑の谷をさかのぼって滝の真下に出ている。鶴谷学館の生徒で教会のメンバー五名、独歩兄弟の案内である。気の合う仲間であったが、「同伴者多くして無益の談話多く。自然との談話少なし」と嘆いているところは独歩らしい。
朝七時三十分出発、夜の九時に帰宅している。「尾間日記」には弥生の祇園神社に帰路至るとあるので、現在の道と異なり、切畑,笠掛、三股、小川と山越の道があったのかもしれない。

 現在では本匠小川の奥、岩屋地区より山道を登る。やがて、左手に案内板、車二~三台ほどの駐車場がある、左手の小道を下ると滝にでる。案内板からいくらも登らず、林道がT字型に交わるところ車を止め左手の小道を谷に下ると銚子淵である。

尺間

 尺間山は佐伯の北西8キロに聳える県南一の高山で標高608mである。山頂の切り立った岩の上には霊峰尺間神社がある。

 独歩は尺間山に2度訪れている。
明治27年10月8日、初回は床木道より急坂を上り300段を経て山頂にいたり、尾根を弥生の植松に向かって延々と下り愛宕神社に至る道を採っている。
 2回目は弟収二を伴い、11月18日に先に帰路となった植松よりの道を登り、山頂に1泊している。この道は12,5キロ。眼下に大入島、佐伯湾、豊後水道を遠望できる素晴らしい景観である。 帰路は津久見道を下り彦岳に登っている。夜は東の覗(のぞき)より名月を眺め、「ワーズワース吾を欺かずと覚え候」と書いている。


筆者紹介真柴茂彦

佐伯独歩会理事。植物研究者。
大分県植物研究会会長 佐伯市自然環境調査研究会 代表を務めるかたわら、佐伯合同短歌会 佐伯史談会会長も歴任するなど、文理両方の分野にわたって活躍している。
研究論文・著作の数は数知れない。

写真撮影藤浦武久

佐伯市鶴岡町在住 写真愛好家

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